本
ふとしたきっかけで昭和天皇の御製を読みたくなり、「天皇歌集 みやまきりしま」と「天皇皇后両陛下御集 あけぼの集」を入手しました。 実は「二冊あるということは、収録された歌の時代が違うのかな」と思いえいやっと購入したのですが、見くらべてみると、…
朝、ターミナル駅の書店で購入。 マングースシャープペンつき。千円。 しかし考えると、コミック本体は四百円程度だから、シャーペン一本が六百円ということか。 店頭に残りひとつだけだったのであわてて買ってしまったが、その心理をみこして店員が一冊づつ…
もの覚えは悪いがもの忘れも悪いわたしはまだ第二次大戦について勉強しているが、最近は食傷ぎみだ。特に世にあふれる右や左の旦那衆が書いたアジ演説まがいの本を見ると眉につける唾も枯渇するほどで、要するに疲れた。 「なにか、あの戦争をいろいろな視点…
ある事柄について要点をバランスよくまとめてある新書を読むと、すごく得した気分になりません? メディア・リテラシー向上計画(リンク先はWikipediaの同項目。「Wikipediaリテラシー」もいるよね) 黌門客(id:higonosuke:20060629)経由。 メディア社会pos…
この季節の課題図書。期限はやっぱり八月十五日*1かな。 この二冊を読めば、「当時はどういう時代だったか」を理解しようともせずに口先だけで議論している人々(つまり新聞とテレビ全部)につきあうのがばかばかしくなってきます。 掃除中なので、レビュー…
最近の日常はつぎの通りです。 起床 トイレ・煙草・コーヒー・朝食 指輪物語 通勤(指輪物語) 仕事 昼食 指輪物語 仕事 帰宅(指輪物語) トイレ・煙草・コーヒー・夕食 指輪物語 就寝 最初にもどる 本の奴隷になるしあわせ。 画像 アゲハチョウ。 書籍デー…
本多静六の本を読んでいて、文章が若々しいのに「もう八十六になるが…」とあるのでおどろいた。 「一体いくつまで生きたのだろう」と著者略歴を見ると、八十五歳で亡くなっていた。ありゃ。 「しっかりしているようで、歳がわからないくらいボケてたのかな、…
『大暴露』(ウィリアム・パウンドストーン ハヤカワ文庫NF270)にこんな話が紹介されていた。 日本のある町が名前を"Usa"に変え、製品を"MADE IN USA"の表示でアメリカに輸出しようとした話はよく知られている。 わたしも十数年前アメリカ人から聞いたが、…
『占いの謎 いまも流行るそのわけ』(板橋作美 文春新書)。著者は文化人類学者。「なぜ人間はこんなにも占いが好きなのか」を実例をあげながら考察している。 たしかに不思議だ。わたしにしてもつねづね、「占いのたぐいは一切信じない」などと言っているく…
文芸春秋六月号掲載の柳田邦男による辻井喬のインタビューを読んだ。辻井喬とは、堤清二(堤義明にあらず)の筆名である。下山事件について語りあっていた。 下山事件とは昭和二十四年七月六日に下山国鉄総裁が常磐線線路上でバラバラの轢死体となって発見さ…
日曜日、図書館で本を返す。 時間がなかったためそのまま帰るつもりだったが、ふと新着図書の棚を見ると、物理学関連の本が多数ある。ついまたふらふらと数冊借りてしまった。 帰宅後さっそくその中の『岩波講座 物理の世界 素粒子と時空 5 素粒子の超弦理論…
『わたしの渡世日記』(上下巻 高峰秀子 文春文庫)は大正十三年生まれの女優、高峰秀子が生い立ちから結婚するまでの三十年間を現在(といっても昭和五十年頃)の生活もまじえながらつづった自叙伝である。 まず著者の人生そのものがすごい。生母の死によっ…
『二つの母国に生きて』 (ドナルド・キーン 朝日選書)。 キーンは1922年生まれだから、当年とって八十三歳。日本文学を数多く海外に紹介している日本文学研究家の、これは随想である。 内容は文学に限らず、歌舞伎、能、日本家屋、みやげ、浮世絵、マスコミ…
『世にも美しい数学入門』(小川洋子、藤原正彦 ちくまプリマー新書)読了。 小川『博士の愛した数式』洋子と藤原『心は孤独な数学者』正彦の対談。イラストは南『本人の人々』伸坊。数学啓蒙書の最強トリオだ。 テーマはもちろん数学の美しさ。そして数学者…
『「心理テスト」はウソでした。』(村上宣寛 日経BP社)読了。世に知られた「心理テスト」なるものが、実は作者の単なる思いつきで作られている事実を明快にしめしている。 といっても、批判の対象はちまたにあふれる「森の入り口にいます。なにが見えます…
かなり前に書店で『タイムスリップ森鴎外』という本をみかけ、森鴎外という名にひかれ購入した。 大して期待せずに一読、驚嘆した。かってSFを読みあさったものとして「タイムスリップもの」などには食傷しているはずだったのに、たのしく読んでしまったのだ…
俳句が好きだ。芭蕉や子規の句も好きだし、現代人が俳句について書いたものもおもしろい。内緒だが、「お〜いお茶」のボトルについた俳句も結構よろこんで読んでいる。 では作句はというと、…実はしている。勇を鼓してひとつご披露しよう。 花粉症の人をみて…
アメリカのハイテク企業、ユナイテッド・テクノロジーズ・コーポレーションが1979年から『ウォールストリート・ジャーナル』に掲載してきた意見広告を七十五本あつめたもの。短い文章のなかに強いメッセージがこめられており、そのひとつひとつに対し、「う…
Ardbegさんの「身辺雑記 - ardbeg1958」に掲載された記事、「[本][言葉] 自戒」にちょっと長いコメント。話題としてはズレ気味なのでこちらに書きます。 わたしも小学校時代に「飲」という字を習ったときに、「食に欠ける」だと思い、そう暗記していました。…
おくればせながら『ダーリンは外国人』(小栗左多里 メディアファクトリー)を読んだ。いやぁ、おもしろかった。 おもしろかったが、首をかしげた個所もふたつばかり。今日はその話。 ハンタージョーク ユーモア感覚のちがいを説明する個所で、laughLAB.co.uk(…
リンボウ先生こと書誌学者の林望さんは自動車の運転がだいすきだ。大学生のころから車を乗りまわし、総運転距離は六十万キロをこえるほど。ただしいわゆるカーマニアではなく、装備に凝ったり頻繁に洗車したりはしない。あくまでも道具としての自動車を運転…
『スカートの風』が人気を博したのは、ひとつには、それまでなんとなく釈然としなかった「ことばが通じても気持ちが通じない」日本人と韓国人の意志疎通不全の原因を、まるでたなごころをしめすように説明しているところにある。 呉さんは韓国のいわゆるハン…
多くの男性とおなじくヨン様ブームには「けっ」と思っているが、本の世界では数年前から愛読している韓国人著者がいる。 呉善花(お そんふぁ)さんは済州島うまれ。韓国の軍隊を経験した*1のち日本に留学する。 日本で呉さんが直面したのは、顔はおなじだが…
『中国の大盗賊 完全版』(高島俊男 講談社現代新書)読了。支那では古来一貫して盗賊が成り上がり皇帝となってきた。そういう盗賊皇帝たちの歴史をみることで支那の本質をわかりやすくかつユーモアをまじえつたえてゆく好著。 一読してこれは千九百八十九年…
「休日はおやすみ」宣言をしたが、更新しないのもなんだかさみしい。 不定期で読んだ本のことでも書きます。 ついでに、本に関連するサブカテゴリも作成して、検索の利便性をはかりたいと思っています。 くだらなさの王様。実は漫画の王道かも。 神罰(Cue…
おいピータン!!(KCKISS)伊藤理佐出版社 講談社発売日 価格 ¥ 2,808(¥ 2,674)ISBN bk1で詳しく見る 「グルメマンガ」としては『美味しんぼ』をはるかにしのぎ、「仕事マンガ」としては『課長 島耕作』なんか足元にもおよびません。 伊藤理佐…
夕凪の街 桜の国こうの史代著出版社 双葉社発売日 2004.10価格 ¥ 840(¥ 800)ISBN 4575297445bk1で詳しく見る 「戦争もの」、「原爆もの」といったカテゴライズにはおさまりきれない名作。 後半の「桜の国」では、古田さんが年をとってもおなじところ…
『反社会学講座』(パオロ・マッツァリーノ著 イースト・プレス)読了。いやこれまた目からウロコが落ちる名著。 世は悲憤慷慨にみちている。だれでもなにか気にいらないことがあれば、社会システムや教育、島国根性など、「自分ではないだれか」のせいにし…
『すばらしき愚民社会』(小谷野敦著 新潮社)*1を読んでいる。 おどろきました。なんだかこの人、わたしと意見がそっくりだ。いや、年もむこうが上だし書いたのもむこうが先だから、わたしが小谷野にそっくりな意見をいっているわけだ。 ちょっと「大学の先…
図書館でついでに借りてきた本、『団塊の世代とは何だったのか』(由紀草一著 洋泉社新書)を読んでいる。団塊の世代の定義だけでも知りたいと手をだしたのだが、これが大変おもしろい。借りてよかった。 「団塊の世代」とは、昭和二十二(1947)年から数年…