コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

マイケル・ムーア症候群

『アホでマヌケなマイケル・ムーア』(白夜書房)を読んでいる。 「ボウリング・フォー・コロンバイン」や「華氏911」の監督、マイケル・ムーアの批判本。ムーアが映画作成や出版に際し、映像技術や時系列いれかえ、事実の極端な脚色を駆使し、自分につごう…

マスコミは死なず。ただくりかえすのみ。

掲示板ですすめられ、佐藤卓己著『言論統制』(中公新書)を読んでいる。鈴木庫三という一将校の生涯についてのルポルタージュ。 鈴木庫三、はじめてみる名前だったが、現代のマスコミ史では、戦前から戦中にかけ、雑誌や書籍の大弾圧をおこなったとして悪名…

数学と物理学と天文学

『フェルマーの最終定理』(サイモン・シン著 新潮社)の挿話がおもしろいので引用。 p174 2行目から 数学者という人たちは、完全な証明がされないうちはどんな主張も認めないことで知られている。イアン・スチュアートは『現代数学の考え方』のなかで、数学者…

もののみえかた

数学や物理の解説書を読んでいると、昔はバラバラだった各種理論が、より整合性のある一つの大きな理論にまとまる、という話によくであう。 こういう話を読むと、もちろん感動するのだが、わりきれないものも感じてしまう。 ひょっとしてそれは、生物の知覚…

天才レオンハルト・オイラー

『素数に憑かれた人たち-リーマン予想への挑戦』(ジョン・ダービーシャー著)を読んでいる。五百ページちかくある大著。高かった。五百ページある数学の本を買ってしまうとは。魔がさしたのだ。 素数。1とその数自身以外に約数をもたない数。順にならべると…

健康帝国ナチス

「ナチス」と聞くと、現代のわれわれはまずホロコーストや総統への忠誠、そして、ゲルマン民族の優秀性の盲信といった狂気の側面のみを連想してしまう。しかしこの本では、ナチスドイツとはまずなによりも「健康」を重視した国家だったことがしめされている…

『風雲児たち』

みなもと太郎作の歴史大河ギャグマンガ。 幕末を描くはずが、そのもともとの原因となった関ヶ原から話をはじめてしまったため、江戸時代のあちこちにも寄り道することになり、開始から二十五年、単行本はワイド版二十巻*1、幕末編五巻となっているのにいまだ…