コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

どうやって自分を生かすか

親会社の創立記念日で休日。
トーストを食べながらテレビをつける*1と、「日経スペシャル ガイアの夜明け(テレビ東京)の再放送、「商いを磨く!変貌するユニクロ 〜店長630人の自立を目指して〜」をやっていた。思わず見入る*2
ビジネスモデルがうまくいっている会社は巨大化する。そして、巨大化した組織は内部からくずれてゆく。そのくずれをどうやってとめるか、ユニクロが出したこたえは、店員の再教育だった。
教育とはマニュアルでできるものではない。よくいわれることである。しかし、この言葉が真の意味をもってつかわれることはすくない。大体は、「だからマニュアルは重要ではない」と、結局「やらない理由」を引きだす呪文としてつかわれ、そこで終わってしまう。「やらない理由*3」を引きだすものが教育のはずはないだろう。
大事なのはマニュアルではない、それはわかった。では、どうやるのか。
店長育成に起用された元辣腕中学教師は、店長たちがみずから問題を発見し、解決策をたて、それを実行できるよう指導してゆく。
店長たちは、おなじ手法で店員を叱咤激励し、指導する。自分にどういう問題点があるのか、それを解決するにはどうしたらよいのか、大事なのは方針の言語化と宣言、そして遂行である。
こうして、ひとりひとりがみずからの意識を向上させることにより、それを集団としてのパワーにまとめ、企業は何倍もの力を出してゆくことができるのだ。これが忘れさられ、構成員が「集団のなかのひとり」に埋没してしまうと、組織は「誰がやってもいい仕事をするだけ」の人間ばかりになってしまい、力をうしなう。いわゆる「大企業病」である。
みずからの問題点を発見し、改善への努力をはじめた田園調布店の女性店長、西本(なんと25歳)は語る。

「その…、自分の、多分…、今のステージ*4に合ってないようなポジションなんで、もう…、もう追いつくのでいっぱいいっぱいなんですけど、店長をずっと、…でも、やりたいと思うようになりました、うん」

がんばれ。もちろん、おれもがんばるよ。
こうやって努力している人をみていると、いわゆるフリーターなどをしている若者がよくもちだす「自分をいかせる仕事」などというお題目が、やはり「やらない理由」をひきだすための呪文にすぎないのだと思わされる。
「自分をいかせる仕事」なんか存在しない。それは単なるハタ迷惑だろう。マクドナルドで注文してみればわかる。カウンターのむこうの店員が「自分をいかした」対応のために、歌ったり踊ったりしたら、どうだろう。嬉しいだろうか。わたしなら、「はよハンバーガーだせ、仕事しろ」という。
大事なのは、「自分をいかせる仕事」を探すことなんかではない。「自分をいかせる仕事」なんてものは原理的に存在しない。仕事の種類なんて、実はあまり重要なことじゃないんだ。本当に重要なのは、「その仕事のなかでいかに自分なりに向上しよい結果をだしてゆくか」で、それこそが真に自分をいかすことだと、わたしは思う。

*1:食事のときだけテレビを見るという悪癖。なんだかさみしくて。

*2:内容詳細は番組ホームページで見てください。

*3:簡単にいうと、「いいわけ」ですね。

*4:成長のレベルというような意味でしょうか。