コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

休日は本の紹介などを。

「休日はおやすみ」宣言をしたが、更新しないのもなんだかさみしい。
不定期で読んだ本のことでも書きます。
ついでに、本に関連するサブカテゴリも作成して、検索の利便性をはかりたいと思っています。

くだらなさの王様。実は漫画の王道かも。

神罰(Cue comics)
田中圭一

出版社 イースト・プレス
発売日 2002.08
価格  ¥ 1,049(¥ 999)
ISBN  4872572963

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この人の作品はまったくくだらない、下品だ、最低だ。…という評、実はすべてほめ言葉である。
タイトル『神罰』の神はごぞんじ手塚治虫。対象があまりに巨大すぎ、おそれおおくて誰も足を踏みいれなかった領域、「手塚漫画の下品なパロディ」に田中はドン・キホーテよろしくつっこんでゆく。
おどろくのは、手塚治虫の画風と文体(描写のクセ)を駆使した田中の作品を読んでいると、手塚治虫の魅力も再発見したような気になることである。これは、手塚漫画を異化することで分析をおこなった一種の漫画批評なのかもしれない。
まあそんなことはおいておいて、とにかく笑いました。決して電車のなかでは読まないようにしてください。いやそれ以前に「妊婦力士」などというあぶないネタが満載の本を電車の中でひらくのはけっこう肝試しだが。
今回知ったことだが、田中圭一は『ドクター秩父山』の作者だった。う〜ん、すっげぇくだらないよな。あの作品も。あ、誤解の無いように。ほめてるんです。