我思う、ゆえに我在り
デカルトの「方法序説」にでてくるあまりにも有名な文句です。
でもね、本当にそうかな、といつも疑問でした。この証明には、三段論法でいうところの大前提がかけています。本来ならば、
- 「思う」ものは存在する。
- 私は「思う」
- ゆえに、私は存在する。
とこなければいけないはずですが、1番の正しさは証明されていません。
なぜこの文章だけもてはやされるのか、不思議なのです。
で、読んでみました。
デカルト著「方法序説」。結構おもしろかった。教会の原理主義的弾圧がガリレオ等先端の科学者たちをさんざん痛めつけていたときに、勇気を出して(最初は自分の死後出版してもらうつもりだったらしい)科学論文を出版しようとしたデカルトは、自分のスタンスを明確にし、かつ教会からの訴追を避けなければいけませんでした。
たとえば、上記の「我思う、ゆえに我在り」のあとには、神の存在がこの世の中を成り立たしめていることへの賛辞が書かれています。
このように遠慮しながら、デカルトは科学にはなにより実験による事実の確認が重要であることを実例をあげながらうったえてゆきます。
「我思う…」以外が大変おもしろい名著、ご一読あれ。
今日の猫(写真日記猫)
公園にて。
距離感がつかめず、接近前ににげられてしまいました。
添付忘れ
よく仕事でもやります。
だめじゃん。