コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

「パンがないなら、お菓子をお食べ」症候群

ある人にマイケル・ムーア監督の「華氏911」の感想をきいた。大変おもしろかったそうだ。
内容をひとことでいえば、アメリカは金持ちの利益のためにはなんでもするというルポらしい。なんだ、ただのプロパガンダか。
アメリカでは軍隊は志願制である。それではだれも兵隊になどならないかというとそうではない。軍に入れば高等教育を無料でうけられる。教育をうけたいが貧困のため果たせない若者は軍に志願するという。イラク戦争ではそういう兵士たちが安い手当で危険な任務についているらしい。それがケシカラン、といいたいのだろう。
ちょっとまってくれ。それではまるで貧困者に自己決定力のなきがごとくではないか。
教育を受けたいため軍に志願するほどの人物なら、当然「軍」に属するリスクぐらい考えているだろう。マイケル・ムーアは考えたこともないだろうが、「アメリカをアメリカとして維持することの重要性」も。
ところが、マイケル・ムーアはかれらが「教育を軍で受ける必要があるほどの貧困者」だから自分より判断力がおとるときめつけているのだ。
自分の偏見にとじこもり他人を批判する、マリー・アントワネットか、おまえは。