コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

さかしら

昔、アフリカへ井戸を掘りにいくテレビ番組をみて青年海外協力隊参加を考えていた(id:Akimbo:20040912)のだが、今は援助に関しては慎重派になってしまった。
こちらの勝手な思いこみでの援助がかえって事態をわるくする場合があると知ったからだ。
井戸に関してどこかで読んだ話はこうだ。
たしかにある場所に井戸を掘れば便利になる。しかし、その便利さのせいで、今まで移動耕作で生計をたてていた農民が井戸のまわりに定着し、作物を連作するようになってしまうらしい。
連作により、ただでさえとぼしい乾燥地帯の地力が致命的な打撃をうける。井戸を作ることがかえって砂漠化をすすめてしまうというわけだ。
別の話。電車内に掲示された後進国教育支援の広告にこうあった。

この子たちは、水くみのために生まれてきたわけではない。

だからもっと重要な教育のための援助をしよう、ということか。
悪いが、水くみだって、社会の中での自分の役割を認識し、忍耐力をやしなう重要な教育だ。それは、その場所で生きてゆくために、読み書きよりも重要なものかもしれない。
マリー・アントワネット式の援助なら、しない方がましなのだ。