コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

「小学生の四割が天動説を信じている」?

信じられないニュースが新聞に載っているという。まさかと思い各社Web版を確認すると毎日と産経に本当にあった。
すごい。これで日本の未来は安泰だ。
「天動説」とは、地球を静止したものとみなし天体の動きを記述する考えかたと計算法。有名なプトレマイオスの方式は、不規則な惑星の運行を記述するため種々の補正をほどこした精緻なもので、二十七個の仮想天球をもつ。これはコペルニクスのモデルよりもよく観測値に合う。
最近の小学生は、わたしにはとても計算できないすごいものを理解しているらしい。
いや、そうではないのだろう。小学生はイヤミなテストに素直に応じ、「太陽が地球のまわりを回っている」と自分の観察どおりに素直に答えたのだ。
それを「天動説を信じている」と書く新聞記者の科学知識(とプロ意識)はいかほどのものか。多分なにも知らないのだ。自分の科学力を憂えなさい。
識者の「自然に親しめ」云々も変だ。自然に親しめば、地動説や太陽の沈む方角が理解できるのか。どちらも知識の話ではないか。
大人の世界認識の方がはるかにおかしい。それが一番確かである。
今回朝日の記事には「天動説」なし。少し見直したよ。