コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

鬼怪談

来年の話をすると鬼が笑う。
このことわざ、いままでなんとなく理解したようなつもりで使っていたのだが、ようやく意味がわかったような気がする。わたしの勝手解釈を以下しるす。
鬼の語源は「隠(オン)」で、姿が見えないことからきているらしい。本当かなあ。この説、大辞林でも広辞苑でも採っているが、漢字の音読みに別の漢字があてられているというのが不思議。
まあとにかく、鬼は、姿はみえないがいろいろな怪異をもたらすものとして恐れられてきたのだろう。その鬼になぜ笑われるのか。
鬼は最強の存在だから、弱っちい人間がさきのことを考えるだけでおかしいのか。それとも単純に、昔話のようなイメージで金棒をもって虎皮のパンツをはいた赤鬼青鬼が酒盛りをして笑いあっているところを想像すればよいのか。
わたしは最近、世に鬼の存在を感じた。そしてこう思う。
鬼はわれわれの生殺与奪権をにぎっている。鬼にとってわれわれは双六のコマみたいなものだ。だから人間が未来の話をするとおかしくてしょうがないのだ。
「人間の命なんておれたちの思うままなのに、いい気なもんだ。おまえら明日だって生きていると思ってんの?」

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浅草寺二天門。