コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

哀愁の島袋さん

時代劇には越後屋という役名というか屋号が登場する。この屋号を聞くとたいていの人が悪徳商人を思いうかべるだろう。実際には越後屋の出てくる時代劇などあまりみないような気がするが、しっかり「越後屋=悪」と刷りこまれているのは不思議なものだ。
さて本題。昔あるオフ会で沖縄出身の人から聞いた話。
沖縄のドラマでは、「島袋さん」がその役目を一手に担っているらしい。たしか現代劇時代劇問わずだったと思う。沖縄ではありふれた姓のひとつである島袋だけが悪者なのは不思議だそうだ。そりゃ不思議だわ。
こんな話を塚田の居酒屋[チャンピオン]*1のママにしたら、「ああ、そういえば…」という。「ん?」、「いえ、このあいだ沖縄出身の人がふたりでカウンターにすわったときに、片方が、「この島袋ナントカがなぁ」って、悪人が見栄を切るようにいってたよ。なんだろうと思ってたんだけど」。
やはりそうなのか。
これ、最初は偶然に使われたんでしょうね。それが有名になり、追随者がみな他の名前を悪者にする手間はぶいたために定着したと。
それにしてもママの観察眼にも敬服した。オレ酔ってなにかしなかったかな。