コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

サンマウォーズ

昼は大抵居酒屋「三平」のランチを食べる。ここのランチは出るのがはやく、味もいいし、やすい。十二時になってすぐにかけつけると、限定十食程度の焼き魚定食にありつけるところもうれしい。
昨日いくと、サンマとサバがまだあったので、サンマをたのんだ。三分もまたずにでてくる。うれしい。
一心不乱に食べていると、店のおばちゃんが「相席よろしいですか?」と聞いてくる。でた。三平名物相席だ。「どうぞどうぞ」とにこやかにこたえた。サラリーマン風の男がすわる。
気にせずに食べつづけていると、相手にも注文の品が届いた。なんと。サンマ焼定食である。運命のいたずらか、給仕のおばちゃんの陰謀か、それともただの偶然かっ*1
わたしは自分の「魚の食べかた」に自信がある。ほこりを持っている。大抵の魚は肉をあまさず骨だけのこして食べることができるのだ。だから当然他人の魚の食べかたも気になる。さて相手はどうでるか。
食べながらさりげなくみていると、相手はまず箸を両手に一本ずつもち、魚にむけて交叉させた。
X攻撃かっ。
そのままサンマの半身をたて一文字に裂き、中骨を露出させ…。
字数ぎれ。つづくかも。

つづき ― 夜PCから

そのサラリーマン風の男は、サンマの半身をまんなかから上下に切りひらいていき、中骨を完全に露出させた。そして、シッポから骨をはがし、頭のねもとでポキッと折った。うまい。これで「身だけのサンマ」ができあがったわけだ。
男はそこに大根おろしをのせ醤油をひとたらし。準備完了である。大根おろしと身を一緒にしながら食べはじめた。う〜む。その手があったか。
ちなみにわたしはまず半身を上からむしって食べる。中骨は全て露出したところではずす。大根おろしはワタにからめながら食べる。魚の食べかたに開眼してからずっとそのやりかただったので、相席の男の手際に感心した。
いやいや。まだ勝負はついていない*2。決めてはどれだけきれいに食べきるかだ。
男の手ぎわを見とどけてやりたかったが、その時点でわたしの方は完食。いつまでも所在なくすわっているのも変なので、勝負は次回におあずけとし、後ろ髪をひかれる思いで三平をあとにした。
今日はこのくらいにしといたるわ。

*1:偶然です。

*2:だから勝負じゃないんだって。