コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

われ雑種を愛す。

昨年、居酒屋「チャンピオン」のママに鉢植をもらった。
大きな鉢に植えかえたり、園芸用の土をたしたり、結構気にかけて育てていたのだが、どうやらわたしには「緑の指」なるものがそなわっていなかったらしい。きれいだった花は、茎だけひょろひょろ伸び、そのさきにちょっぴり花をつけるというなさけない状態をへたあげく枯れてしまった*1
かわりに、なんだかわからない草が芽吹き、育ちはじめた。おそらく買ってきた土のなかにまぎれこんでいたそいつは、ゆっくりだが着実に葉をひろげ、いまでは植えかえが必要なほど大きくなってしまった。
いわゆる雑草である。芽の小さなうちにつんでしまえばよかったのだが、ふんぎりがつかないうちに情がうつってしまった。ビニール袋のなかでじっとチャンスを待ちつづけていたのだ。いじらしいじゃないか。わたしはこういう「雑」系のものによわい。特に手をかけなくてもちゃんと自分で成長する土着の力がたのもしい。
珍獣は飼わず。もしなにか飼うとしても、犬でも猫でも、雑種、それも日本種の雑種をえらびたい。

*1:あとで聞いた話では、どうやら伸びすぎた茎は切りそろえてやらねばならなかったらしい。手のかかるやつだ。