コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

メディアはラインかフィルターか。

米国滞在中、報道番組をみてよく不思議に思った。社会的な問題、特にさまざまな立場のある問題を報じる際には、ひとつの立場からの解説をおこなったあとに大抵「一方××氏はこういう」と、まったく反対の意見を紹介するのだ。よく「いままで聞いてきた話は一体なんだったのだ」という気分になった。
帰国後に養老孟司の本で「欧米から帰ってきた日本人は、日本の報道がみなひどく一方的なことに気がつきおどろく」という話を読み、腑におちるとともに不明をはじた。日本の報道が異常なのね。気づかなかったよ。
こういうことを思いだしたのは、NHK朝日新聞がケンカをしていると巷間つたえ聞いたからである。なんでも、ある番組が偏向していると放送前に政治家から横槍がはいり、番組の重要な部分をカットしたという。
両者の主張は真っ向から対立しているらしいが、実際の話、その報道自体の公平性はたもたれているのだろうか。

  • NHKを攻撃する朝日新聞の報道は公平か。
  • 反論するNHKの主張は公平か。
  • そもそも問題となった番組自体は公平なのか。

みずからの公平性を保証できない報道機関を野ばなしにするのは、キチガイに刃物だと思う。