コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

天の邪鬼の天才 ― 阿久悠

ペッパー警部」をはじめて聞いたときは小学生だった。

その時なの「もしもし君たち帰りなさい」と
二人をひきさく声がしたのよ
アアン、アアン、アアン、アアン、アン♪

すぐに「若いお巡りさん」を逆の立場からえがいたものだとわかった。

もしもしベンチでささやくお二人さん
早くお帰り夜がふける♪

そのときは阿久悠という名も知らなかったし、「へぇ、おもしろい歌。でも売れないよな、こいつら」などと思っていた。子供のころからあてにならないやつでした。
最近対談で、「「ペッパー警部」は「若いお巡りさん」なんです」と本人が言うのを読み、そちらはまあ当たりだったのかと安心したが、今度は阿久悠作詞の別の大ヒット曲も同じ手法で作られたのではないかと気になってきた。「津軽海峡冬景色」のことだ。
主人公は「上野発の夜行列車」で「雪の青森駅」に着き、「無口な人の群れ」や「北のはずれの竜飛岬」等、東北地方の演歌素材をつぎつぎと発掘していくが、別に東北出身ではない。青函連絡船に乗って帰る先は函館である。つまり、「津軽海峡冬景色」の主人公は「函館の女」だったのだ。ホントかね。

画像

ピカチュウギネス。