コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

マニア垂涎

西船橋駅のなかにある書店で『テツはこう乗る 鉄ちゃん気分の鉄道旅』(野田 隆著 光文社新書)をぱらぱらと立ちよみしていたら、こういう記述があった。

鉄道マニアは列車の形だけでなく音も楽しむ。たとえば、旧式の吊り掛けモーターの音などは、最近では首都圏の鉄道ではほとんど聞かれなくなっており、貴重である。
(大意。ほかに、加速時に(前衛)音楽をかなでる京急線VVVFインバータ車両に関する記述があった)

「吊り掛けモーター」といえば、わたしが通勤に利用している東武野田線(実はいまその車内でこれを書いている)がたしかその形式だった。
う〜むこの音のどこが貴重なんだ。ついでにいうと、電車を降りるときにブレーキの焼けるにおいがすることがあるぞ。
いや、そんな電車も「文化遺産」だと考えればよいのか。なんといっても「貴重」らしいからな*1
鉄男君や鉄子さんにに毎日乗っていることを自慢してみるとか。でも、「すごいねえ、うらやましい!!」とは言ってもらえないような気がする。
【2006年10月01日 千葉県船橋市

追記

念のためWikipediaで調べてみると、吊り掛けモーターの電車は2004年に引退していました。つまり、わたしが乗っているのはただの古い電車だったのか。自慢しなくてよかった。

追記2

京急線でおなじみ、歌う列車のVVVFインバーター(ドイツSIEMENS製)が奏でるメロディを楽譜におこしているサイトを発見しました。
http://homepage2.nifty.com/i9216/nj/mdr/m200209.html#0915(「みどれの窓口」内)
この人センスいいな。

追記3

そういえば、「テツは音も楽しむ」の典型例として存在するのが、『きかんしゃやえもん』(阿川 弘之文/岡部 冬彦絵 岩波書店)でしたね。列車たちが「おれだって、しゃ」、とか、「あんまり おこるな、けっとん、わすれて おしまい、けっとん」なんて、しゃべります。

きかんしゃやえもん
阿川 弘之文 / 岡部 冬彦絵
岩波書店 (1980)
通常24時間以内に発送します。

子供のころの印象は「おもしろ〜い、よかったね、やえもん」だったのだが、歳をとり、「老い」とはどういうものかわかるようになってから読むと、ちょっと泣ける。

*1:東武野田線沿線はすでに首都圏ではないという可能性はとりあえず考えない。