コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

今日のダメ悟り

数週間前の日曜日、つれづれにテレビをつけたら*1、「題名のない音楽会21」でフォーク特集をやっていた。南こうせつが「学生街の喫茶店」を歌いはじめた。
懐かしいなあ、と画面を見ると、「作曲: すぎやまこういち」とある。

君とよくこの店に 来たものさ
訳もなくお茶を飲み 話したよ
学生でにぎやかな この店の
片隅で聴いていた ボブ・ディラン

作曲者を知ってから聞くと、このせつない切迫感のある冒頭部分が「ドラゴンクエスト」の曲のように思えてくる。打ち捨てられ廃墟となった聖堂や、モンスターだらけの洞窟をおずおずと進むときのBGMにぴったりだ。
そういえば、若いころにはこの曲のなんだか暗い感じが好きではなかったが、いまでは何かにかりたてられるような雰囲気が懐かしくも好ましい。
うん、ちょうどそんな感じだったよ、あのころは。根拠のない自信に満ちあふれているのにあせっていて、結局なにもできず、おなじところをぐるぐる回ってばかりいる。
そうか、青春とは、つまりダンジョンだったのだな。

画像(写真日記空 - 2007年02月27日のだけど)

水平線の名残りの紅で
煙草に火を点けたときあなたに好きなひとが居る事
わかった

*1:常々「テレビは見ない」などとエラソーなことを言っているが、食事時にはさみしくなってつける。