コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

明日までです。

「しばらく本文更新はお休み」宣言をしたのだが、昨日見に行き大いに楽しんだ「山口晃展 今度は武者絵だ!」が明日までなのであわてておすすめ。
江戸しぐさ」のポスターなど、時代がかった画風を取り入れながらもそこから軽やかに飛翔し、まったく新しい世界を作りあげる山口晃は、ひとことで言うなら「サービスの人」だ。細密に描かれた絵の各所に「わはは、こんなもの描きこんでら」と思わず笑ってしまうような色々な仕掛け(骸骨となった三吉がうろつく百貨店には入口の両脇にライオンの彫像が置いてあり、「ああ三越だ」となったり)がほどこしてあり、見れば見るほど面白い。
さらに、絵だけでは足りないと思うと、おなじ絵のなかにスペースをとって解説マンガまで載せちゃうのだっていとわない(「日本の美術鑑賞は印象派どまり」みたいなくだりにはタハハとなった。印象派好きですが)のだ。
個人的にはこの人のクレーン好きが嬉しい(id:Akimbo:20051107を参照のこと)し、「時代ミックス」には二十世紀に何度かあった「過去文化との絶縁」への批判があるのではないかなどと穿った解釈もこっちの勝手でし放題ではあるが、そんなことよりまずこの「いたずらもののお絵かき坊や」の絵を楽しんでください。これで五百円は安い!
練馬区立美術館で開催中。本当に明日月曜日までです。
ひとつ注意点を。美術館が閉まるのは六時ですが、三時には入場してください。あの絵を十分に楽しもうと思ったら二時間では足りません。
あと、できれば誰かと連れだって行った方がよろしいかと。一人だと「ほらほら、ここっ!」と発見したものを誰彼かまわず教えたくなって、変な人の仲間いりをしてしまいます。

おまけ

ポストカードブック、買いました。
そのうちわたしから絵はがきが届くかもしれません。覚悟しておいてください。