[ザワクラ] さとりのかわりにヘンな思いで、または、インドの子供たちの立体写真
(左の二枚で平行法、右の二枚で交差法の立体視ができます)
お釈迦さまがさとりをひらいたというブッダガヤの大菩提寺(マハーボーディー寺)をぶらぶらしていると、突然小学生くらいの子供たちに遭遇した。
見ると、引率をしていた先生のような人*1が、ジェスチャーでわたしになにかをうったえようとしている。どうやら「写真を撮ってほしい」ということらしい。
「まあ、この子たちの思いでになるなら、いいか。ステレオ写真だから、喜んでくれるだろうな」とシャッターを切り、先生から住所を聞きだそうとすると、英語が通じない。
ノートを出して、「アドレス、アドレス、フォト、センド」と言ってみても、先生は「いいんだいいんだ」といった感じで首を振るばかり。
どうやらただ写真を撮ってほしかっただけのようだ*2。
いまから十年くらい前の話で、もうあの子供たちも先生も、わたしのことなんて覚えているとは思えないけど、わたしはときどき立体視をしてみては思いだしていますよ。
大きくなった君たちに偶然再会して、写真をわたす夢をみながら。
【1999年03月05日 インド ビハール州 ブッダガヤの大菩提寺】