コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

問題意識のありか

ふたつめは、事故後の対応である。関西電力は、県知事の要請をうけ、すべての原子炉を停止して点検するらしい。
原発という施設の性質から、緊急の点検はやむをえないのだろう。だが、それだけで終わってしまうのは大変危険である。実際、今回緊急点検を実施しても多分問題点は発見できないだろう。
しかし、それで「ほかは大丈夫でした。めでたしめでたし」となってしまうと同様の事故はまたかならず起こる。作業手順の監査体制自体がなってないからだ。
県知事も、問題が表面化した箇所をモグラたたき式に調査させるだけではなく、同時に、

  1. 点検箇所に漏れが発生した原因
  2. それを作業計画の段階で看過した原因
  3. 途中で漏れに気づいた理由*1
  4. 漏れに気づきながら追加の検査をせず長期間放置した理由

を、警察ではなく発電所の管理組織にみずから究明させ、管理体制の刷新計画を至急提出させるべきであった。
もちろん、その計画の妥当性を県みずからコンサルタント等の支援のもと、きびしく監査するのだ。
今回の事故ではどの関係者も近視眼的対応しかしていないような気がする。
心配といえば、それが一番心配である。

*1:これは監査の精度向上に役立つはずだ。