コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

僕たちの好きな心理テスト

『「心理テスト」はウソでした。』(村上宣寛 日経BP社)読了。世に知られた「心理テスト」なるものが、実は作者の単なる思いつきで作られている事実を明快にしめしている。
といっても、批判の対象はちまたにあふれる「森の入り口にいます。なにが見えますか?」といったインチキ心理テストなどではない。そんなものは問題外だ。槍玉にあがるのは(ABO式)血液型人間学ロールシャッハ・テスト、矢田部ギルフォード性格検査、内田クレペリン検査の四つ。どのテストも有名で、矢田部ギルフォード性格検査や内田クレペリン検査は今でも入社テストなどで使われているのではないか。わたしも十七年前に受けた。
著者は、これらのテストすべてが、立脚している理論は眉唾で、成立過程もいいかげん、有効性も満足に検証されておらず、結果ももちろん信用ならない、と証拠だてて説明していく。おどろいたね。いや血液型うらないについてはおどろきませんでしたが。
人はなぜ心理テストを信じてしまうのか。それは本書に登場する、世界で一番よく当たる心理テスト「ドクター・バーナム」が教えてくれる。どんなテストかは、読んでからのお楽しみ。

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びわのチョコレート。

書籍データ

「心理テスト」はウソでした。
村上 宣寛
日経BP社 (2005.4)
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