コールスロー

世界というジグソーパズルの1ピース

なぜ空は青いの? (2)

人間の網膜上にある光を感じる組織(細胞)には、大きくわけて円柱状の桿体(かんたい)と円錐状の錐体(すいたい)がある。桿体は錐体よりも感度がよく、暗いところで活躍するが、一種類しかないために色を識別することはできない。暗い部屋で色がよくわからなくなるのはそのためである。錐体は三種類にわかれ、それぞれ赤、緑、青によく反応するようになっている。この違いにより、人間は色を識別することができるわけだ。
しかし、錐体が赤用緑用青用の三種類しかないとすれば、どうして黄色を感じることができるのだろう。
光の波長に対する錐体の感度をグラフに描くと、担当の色(波長)を中心としたなだらかな山となる。各グラフのすそ野はかさなっている。このため、波長が赤と緑の中間である黄色光には赤担当錐体と緑担当錐体が同時に少しづつ反応し、それを「黄色だ」と感じるわけだ。
逆に、赤色光と緑色光を適当に混合したものを見ても、人間は同じような刺激をうけ、「黄色だ」と感じることになる。
つまり赤緑青が光の三原色だというのは物理的な現象ではなく、その三色だけで視覚をだましおおせるという、人間固有の生物学的な特徴なのだ。

画像(写真日記今日の空

櫻色。